牛骨ダシのラーメンやカルビラーメンがあるが、BSE問題もあり、ラーメン素材としては一般的ではない。ただし好物なのでここでは牛肉の種類や格付け、銘柄牛を紹介します。
【肉牛の種類】
肉 専 用 牛 |
黒毛和種 | あの大理石模様の霜降り肉を生産する品種である。中国地方で古くから飼われていた在来種に、洋種のシンメンタール種、エアシャー種、ブラウン・スイス種などを輸入して和牛に交配した結果 、肉質に優れる品種を作ることに成功したのである。全国で広く飼育され、和牛の90%近くを占めている。銘柄牛としては、但馬(神戸)牛、近江牛、米沢牛(近江牛、米沢牛の種牛はともに但馬牛系)が有名で、松阪牛は但馬牛を特別に松阪で肥育した牛。 |
褐毛和種 | 肉質が黒毛和種に近く、体が大きく育ちも良い品種。熊本県や高知県で飼われていた朝鮮牛を基礎とした赤牛に、明治以降にシンメンタール種や朝鮮牛を交配し、改良した品種である。熊本系は肥後の褐牛、高知系は土佐の褐牛と呼ばれいる。熊本系は産肉量が黒毛和種に勝り、高知系は黒毛和種の肉質に近い。 | |
日本短角種 |
明治初め、使役牛だった南部牛とショートホーンとデイリー・ショートホーン種を交配させた品種。名前の由来はショートホーンからであり、実際に角が短いわけではない。放牧に適し、おとなしく手間がかからず成長が早い品種で、岩手県を中心とした東北地方と北海道で飼育されている。赤身の肉質である。肉質は繊維が粗く、脂肪交雑も黒毛和種に比べて劣る。 | |
無角和種 | 山口県阿武郡で在来和牛をアバーデン・アンガス種によって改良して生まれた品種で、成長が早く歩留まりが良い。肉質の面では脂肪交雑やきめなどが黒毛和種に比較すると劣っている。山口県萩市と隣接する阿武郡で飼育されている。 | |
乳用種 | ホルスタイン(乳用種)は牛乳を搾取するための牛だが、雄牛は肉用にもなる。 肉質は赤身が多く柔らかいのが特徴。味は和牛に比べ淡白。価格面で輸入牛肉と張り合える。 | |
交雑種 | 生産コストの引き下げ、 肉質の向上を目的に「肉専用種」と「乳用種」を交配させた品種。 | |
輸入牛 | 主輸入先は、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチンなどで、ショートホーン、ヘレフォード、シャロレーなどの肉用種が一般的。 |
【牛肉の格付け】
食肉の規格取引のため、(社)日本食肉格付協会が全国の食肉卸売市場などで実施しています。格付けには2つの等級が使われます。1つは歩留まり等級、もう1つは肉質等級です。歩留まり等級はA、B、Cの3段階があり、Aが最も良く、このとき生体から取れる枝肉の割合が大きいほど等級が良くなります。つまり同じ体重の牛でも、多くの肉が取れる方が良いということです。肉質等級は1〜5の5段階に分かれ、5が最も良い等級となります。「脂肪交雑」、「肉の色沢」、「肉の締まり及びきめ」、「脂肪の色沢と質」の4項目について評価が行われ、一番低い等級が格付けに使用されます。以上から下記、15段階となります。
歩留等級 | 肉質等級 | ||||
5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
A | A-5 | A-4 | A-3 | A-2 | A-1 |
B | B-5 | B-4 | B-3 | B-2 | B-1 |
C | C-5 | C-4 | C-3 | C-2 | C-1 |
ただこのシステムだと、霜降りの度合い、つまりサシが多いほど高級ということになります。よって最高ランクであるA-5に評価される牛肉はほぼすべてが和牛で、割合でいくと約15%程度だそうです。交雑種がA-5、B-5になることもあるが非常に稀なケースのようです。一般的に和牛はAクラスに、その他の牛はBクラスに評価されることが多いようです。赤身の日本短角種は2等級が限度で、価格も黒毛和種と比べると倍ほど違います。
【「国産牛」と「和牛」について】
法律上、和牛と称せるのは、黒毛和種、褐色和種、日本短各種、無角和種の4種類のみ。最近はJビーフとも呼ばれている国産牛とはどういう牛だろうか。なんと一定期間(例えば輸入されてから3ヵ月間)以上日本国内で飼育されていればどんな牛であろうと国産牛と称される。つまり日本で生まれた牛とは限らない。外来種(ホルスタインなど)でも日本で3ヶ月以上育てば国産牛なのだ。スーパーで和牛ではなく国産牛とラベルされているのは、日本で3ヶ月以上育された「和牛」以外の牛となる。といっても乳用種や特に交雑種の中には優れた肉質のブランド牛もある。
「銘柄牛」(ブランド牛)一覧(その1)
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | |
北 海 道 |
黒毛和種 | びらとり和牛 | 日高山脈の麓、平取町の特産品。 | |
ふらの和牛 | 富良野市で育てられている。 | |||
樺戸牛肉 | ||||
えぞ但馬牛 | 名前の通り、本家兵庫但馬の分家。江別市で育てられている。 | |||
樺戸牛 | ||||
くりさわ牛 | ||||
白老牛 |
白老郡白老町で育てられている。 | |||
北大雪牛 | 白滝村で育てられている。 | |||
褐毛和種 | いけだ牛 | あか牛(褐毛和種)を“いけだ牛”のブランド名として生産し、病気に強く、生まれてから出荷するまで24−25カ月と黒毛和種に比べて短いなどが特徴。 | ||
乳用種 | 鶴居村アップルビーフ | |||
十勝牛 |
「十勝牛」というのはホルスタイン種を肉用に改良した国産牛の銘柄である。 | |||
阿寒産直牛 | 阿寒町中徹別の丹羽牧場の牛を言う? | |||
釧路草原ビーフ | ||||
しほろ牛 | 士幌町で育てられている。産地士幌町は牛の飼育頭数全国一を誇り、計画的な子牛生産から肥育〜カット〜流通に至るまで、行き届いた一貫管理体制の下で、優れた牛肉を”しほろ牛肉”として、出荷させている。 | |||
野付牛 | 北見の旧地名「野付牛町(のつけうしまち)」より命名された。 |
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神明白糠牛 | ||||
交雑種 | 十勝産アンガス牛 | |||
十勝黒牛 | ||||
早来あんがす牛 | ||||
宗谷(稚内)牛 |
「宗谷黒牛」は(社)宗谷畜産開発公社の直営牧場である宗谷岬肉牛牧場で一貫飼育された黒毛和牛交配種の固有ブランドである。 | |||
不明 | 大地恵み牛 |
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地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
青 森 県 詳 細 |
黒毛和種 |
あおもり和牛 (倉石牛、田子牛、東通和牛) |
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あおもり和牛 (十和田湖和牛) |
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日本短角種 |
あおもり短角牛 (八甲田牛、十和田牛) |
北東北の山地に古くから飼育されていた在来種の「南部牛」に、明治の初めに輸入されたショートホーンを交配して、長年にわたり改良を加えてきた青森県の特産牛です。 | |
七戸短角牛 |
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乳用種 | あおもりディリービーフ (津軽愛情牛、開拓牛、 みちのく牛、熟成牛) |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | ||
岩 手 県 |
黒毛和種 | 前沢牛 |
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いわて金ヶ崎牛 | |||||
いさわ牛 | 胆沢町(JAいさわ)は、胆沢平野の西に位置するのびやかな田園地帯。そこで育てられている。 | ||||
一関牛 | |||||
江刺牛 | 江刺市(JA江刺市)は、全国屈指の優秀な子牛の産地として知られており、生後1歳までここで育てられた子牛は「陸中牛」として前沢、松坂などの肥育地帯に高価格で買い取られていきます。最近では肥育まで一貫して行う農家も増加して「江刺牛」のブランドで出荷、全国の市場から高い評価を得ています。 | ||||
東和牛 | |||||
花泉牛 | 花泉町(JA花泉町)は、岩手県の最南端に位置する町。そこで育てられている。 | ||||
水沢牛 | |||||
岩手しわもちもち牛 | |||||
みちのく奥羽牛 |
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日本短角種 | 稲庭牛 | ||||
岩手短角牛 (陸中) |
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岩手短角牛 (岩泉、宮古) |
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たんかく和牛 | |||||
山形村 日本短角牛 |
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交雑種 | 清流牛 | ||||
くずまき高原牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | ||
山 形 県 |
黒毛和種 | 山形牛 |
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米沢牛 |
米沢牛は、西の神戸・東の松坂牛と並んで全国的に有名。100年以上の歴史を持つブランド牛。 | ||||
手の子牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
福 島 県 |
黒毛和種 | 福島牛 |
県内で生産された県産牛のうち脂肪交雑や肉のキメなどに優れた黒毛和牛のみを福島牛と言う。 さらに、福島牛の中でも肉質等級4以上のものを銘柄福島牛と言う。 |
全畜連小高牛 | |||
いわき和牛 | |||
都路牛 | 阿武隈山系の大自然に囲まれた広大な牧場で育てた純国産和牛。 | ||
乳用種 | 白河牛 | ||
なみえ牛 | |||
石神牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | |
栃 木 県 |
黒毛和種 | とちぎ和牛 | 日本食肉格付協会の格付で「A-4」「B-4」以上に限定しています。 |
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宇都宮牛 | ||||
乳用種 | とちぎビーフ | |||
栃木ぼたんビーフ | ||||
神明マリーグレー | ||||
那須高原乙女牛 | ||||
那須高原牛 | 肉の石川(こちら)で購入しました。 | |||
朝霧高原牛 (神明) |
平成13年8月3日にブランド化された交雑種(黒毛和種雄×ホルスタイン種雌)牛です。 |
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交雑種 | 霜降高原牛 |
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地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
茨 城 県 |
黒毛和種 | 常陸牛 | 食肉取引規格(枝肉格付け)の肉質4等級以上に格付けされたものだけが「常陸牛」と呼ばれる。 |
あずま牛 | |||
筑波牛 | |||
紬牛 | |||
交雑種 | 山方牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
群 馬 県 |
黒毛和種 | 上州和牛 | |
赤城牛 |
赤城山麓にて、育てられた国産黒毛和牛。 |
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乳用種 | ビール牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
埼 玉 県 |
黒毛和種 | 深谷牛 | |
武州和牛 | |||
乳用種 | 騎西牛 | 埼玉郡騎西町で飼育されている銘柄牛。 | |
秩父牛 | 秩父で飼育されている銘柄牛。 | ||
鴻巣牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 |
千 葉 県 |
黒毛和種 | 林牛 | |
交雑種 | 八千代黒牛 | ||
そうさ若潮牛 | 八日市場市、光町、野栄町で生産されている銘柄牛。 | ||
乳用種 | 八千代ビーフ | ||
北総牛 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | |||
神 奈 川 県 |
黒毛和種 | 三浦葉山牛 (カレーです) |
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横濱ビーフ | 横浜の「濱皇」を経営している小野ファームが県内の青木牧場、濱田農場とともに三浦半島酪農協同組合連合会を脱退して「横濱ビーフ推進協議会」を発足させ、「横濱ビーフ」という新ブランド立ち上げた。 | |||||
肉の石川(こちら)で購入しました。 | ||||||
相州牛 | 「かながわブランド」にも認定されている。 |
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湘南和牛 | ||||||
丹沢牛 | ||||||
交雑種 | 足柄牛 |
県下において、自然豊かな丹沢山麓の豊かな自然に囲まれ育成されているのが足柄牛。岩本牧場をはじめ7軒の畜産家により1頭1頭愛情を受けて肥育されている。 平成19年には「かながわブランド」認定されている。 |
地域 | 種別 |
銘柄 |
特徴 | |
山 梨 県 |
黒毛和種 | 甲州牛 | ||
白州牛 | ||||
交雑種 | 甲州ワインビーフ |
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